岐阜県八百津町の薬局が3つの薬を勝手に混ぜて花粉症の飲み薬として販売していたとして岐阜県は10日、この薬局に対し2週間の業務停止を命じるとともに、薬を買った人に服用しないよう呼び掛けています。
行政処分を受けたのは、八百津町の中島薬局です。岐阜県薬務水道課によりますと、中島薬局は2012年1月から2022年12月までの11年間にわたって国の承認を受けずに、アレルギー性鼻炎薬として使われる一般用医薬品「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」と医療用医薬品「メキタジン錠」「ベタメタゾン・d―クロルフェニラミンマレイン酸塩配合錠」の3種類の薬を混合して分包した薬を花粉症の飲み薬として処方し、販売していたということです。
使われた医療用医薬品にはステロイド薬が配合されているなど特定の持病や既往症がある患者への投与が禁じられていますが、薬局側は十分な確認をすることなく販売していたということです。
県への情報提供で発覚したということで、昨年までの2年間で少なくとも延べ8600人に1日分330円で販売し、計約6200万円分を売り上げていたということですが、これまでのところ健康被害は確認されていないということです。
県は国の承認を受けずに勝手に製造や販売を行ったのは医薬品医療機器法(薬機法)違反に相当するとして、中島薬局に対し11日から14日間の薬局業務停止を命じました。
県の調べに対して薬局側は違法性を認識していたことを認めた上で、「最初は家族で使っていたが近所で販売してほしいという声がありやめられなくなった」と説明しているということです。
岐阜県薬務水道課はこの薬を持っていても服用しないよう呼び掛けるとともに、体調に異変があれば岐阜県や保健所に相談してほしいとしています。
2023年2月11日(土)
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