シンガポール政府は9日、今も残る新型コロナウイルス関連の行動規制を一部の例外を除き、すべて撤廃すると発表しました。13日から地下鉄やバスなど公共交通の利用時にマスクを着用する必要がなくなるほか、ワクチンを未接種の海外旅行者も陰性の証明書を提示しなくてもすむようになります。感染経路を追跡するため全住民に配布していた専用機器も回収します。
オン・イエクン保健相は9日の記者会見で、「年末年始の旅行者の増加や、北半球での冬の到来、中国のゼロコロナ政策の終了という3つの感染者増加の切迫したリスクがあったが、すべてのリスクが基本的に過去のものとなった」と規制撤廃の理由を説明しました。人口の約9割がコロナに感染済みで、高いワクチン接種率も考慮すると、重層的な集団免疫を獲得できているとも説明しました。
シンガポールの直近の新規感染者数は、1日当たり数百人程度と低位で推移しています。
シンガポールは2022年8月に、公共交通機関や医療機関を除いて屋内でのマスク着用義務を解除していました。13日からは公共交通利用時の着用義務を解除し、病院などでも患者がいる空間を除いてマスクを着用する必要はなくなります。コロナ検査などの費用は国が全額補助してきたものの、4月からはほかの急性疾患と同じ扱いとなります。
2023年2月9日(木)
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