新型コロナウイルスの影響で3年間にわたって制限されてきた中国人の海外団体旅行が6日、一部解禁され、各地の空港では多くのツアー客の姿が見られました。
中国政府は中国国民の海外団体旅行について、新型コロナウイルスの感染が最初に拡大した3年前の2020年1月以降、国内の旅行会社に対して制限してきましたが、中国文化観光部は6日から、国民の海外団体旅行および「航空券+ホテル」のセット予約を試験的に再開することを決定し、対象国は、タイ、インドネシア、カンボジア、モルディブ、スリランカ、フィリピン、マレーシア、シンガポール、ロシアなど20カ国だと発表しました。
南部・広東省の広州市の空港では5日夜、日付けが6日に変わった後、エジプトやアラブ首長国連邦(UAE)などに出発するツアー客を、地元の旅行会社の担当者が横断幕を掲げるなどして見送っていました。
エジプトへのツアーに参加する60歳代の男性は「3年間、海外に行けなかったのでとてもうれしい。金に糸目をつけず好きなものは何でも買いたい」と話していました。
今回の措置を受けて中国の旅行各社は海外旅行の商品の拡充を進めていて、このうち上海市にある旅行会社では、タイのプーケット観光についての説明会を開催したところ、関連ツアープランは数時間で完売になりました。
中国の大手オンライン旅行会社「トリップ・ドットコム」は、15の国と地域を対象に700近くのツアープランを展開しています。同社によると、3月から海外旅行はさらに盛り上がりをみせ、5月1日の「メーデー連休」にはピークを迎える見込みです。
広州市にある旅行会社では今月、タイやカンボジアなど6カ国への団体旅行を企画し、いずれも満員だということです。また、今回解禁の対象になっていない日本や韓国についても多くの問い合わせが寄せられているということです。
旅行会社の担当者は、「日本への団体旅行が再開されれば多くの旅行客の関心が向かうと思う」と話していました。
2023年2月6日(月)
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