アメリカ政府は、天然痘に似たウイルス性の感染症「M痘」、これまでの「サル痘」について、新たな感染者の発生が抑えられていることから、昨年8月に出した公衆衛生上の緊急事態宣言を今年1月31日付で解除しました。
M痘、これまでのサル痘は、感染すると発熱や発疹などの症状が現れるウイルス性の感染症です。
アメリカ疾病対策センター(CDC)によりますと、アメリカ国内で確認された感染者は2月1日の時点で約3万人と、世界で最も多くなっています。
しかし、ワクチンの無料接種など医療体制が整ったことなどから、新たな感染者数は昨年8月の1日平均400人余りをピークに減少し続け、今年に入って、1日平均数人程度に抑えられていました。
このためアメリカ政府は、昨年8月に出したM痘に関する公衆衛生上の緊急事態宣言を、1月末で解除しました。
CDCは引き続き感染のリスクがある人に対して、ワクチンの接種を呼び掛けています。
世界保健機関(WHO)によりますと、世界全体ではM痘の新たな感染者の発生はピーク時に比べ大幅に減っています。一方で、増加傾向を示している国もみられ、WHOは昨年7月に出した、M痘に関する「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」の宣言については継続しています。
松野博一官房長官は2日午後の記者会見で、「今日時点で国内では18例の患者が確認され、このうち10例は今年に入ってからの確認だ。感染者が確認された場合は、関係自治体で接触者の特定のために必要な調査が行われており、引き続き関係自治体と連携して対応していくとともに、感染拡大防止の取り組みを進めていきたい」と述べました。
2023年2月2日(木)
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