遺伝子を狙い通りに改変するゲノム編集技術を使い、卵アレルギーの主な原因となるタンパク質を取り除いた鶏卵を作ることに成功したと、広島大やキユーピーの研究チームが26日、発表しました。遺伝子を改変した影響による卵の異常は確認されなかったといい、さらに安全性を確かめる研究を進めて商品化を目指します。
研究チームは、鶏卵に含まれるアレルギーの原因物質のうち、白身に含まれ、加工しても除去できない「オボムコイド」というタンパク質に着目。ゲノム編集技術を使い、オボムコイドが鶏卵に蓄積するのにかかわる遺伝子を働かなくした鶏を作りました。
その鶏が産んだ卵を調べると、オボムコイドは含まれておらず、ゲノム編集により予想される変異タンパク質も含まれていませんでした。
また、ゲノム編集による別の遺伝子の挿入や、ほかの遺伝子への影響も全く見られず、世界で初めてその安全性を確認できました。
今後は、ゲノム編集による鶏卵成分に対する影響や、試作品(加工食品)にした場合の評価や安全性を実施していく予定といいます。
2023年4月27日(木)
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