生後6カ月から4歳までの子供を対象にした新型コロナウイルスのワクチンについて、厚生労働省は腎臓に重い病気があった1歳の男児が接種後に死亡していたと公表しました。接種後に4歳以下の子供の死亡が確認されたのは初めてで、国の専門家は接種との因果関係は評価できないとしています。
厚生労働省は28日に開いた専門家部会で、今年2月に3回目のワクチン接種を受けた1歳の男児が死亡したと医療機関から報告を受けたことを明らかにしました。
生後6カ月から4歳を対象にしたワクチンで、接種後に死亡が確認されたのは初めてです。
男児は生まれ付き腎臓機能が弱く、透析治療を受けていて、2月16日にファイザーのワクチンの3回目の接種を受け、2日後の18日夜に心肺停止状態で見付かり、救急搬送後に死亡が確認されたということです。
症例を評価した専門家は「ワクチン接種と死亡との時間的前後関係はあるが、因果関係を推定できる医学的証拠はなく、両者の間の因果関係を評価することはできない」とコメントし、専門家部会は「情報不足等により、ワクチンと死亡との因果関係が評価できない」としました。
専門家部会はこの事例も含め新型コロナワクチンの副反応疑い報告を検討し、「現時点で接種体制に影響を与える重大な懸念は認められない」と結論付けました。
2023年4月29日(土)
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