東京都中野区は、女性の子宮頸(けい)がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)感染を予防するワクチン任意接種について、区内に住む小学校6年~高校1年相当の男子の接種費用を助成することを決めました。区によると、男性への助成は都内自治体では初めて。
対象となるのは4500人。4価HPVワクチン(ガーダシル)1回につき約1万7000円(計3回を想定)を助成し、8月1日以降の接種が対象。区内87カ所の医療機関であれば全額助成となります。区は接種費用約1600万円を予算化しました。
HPVは男性についても性感染症や肛門(こうもん)がん、中咽頭(いんとう)がんなどを引き起こす原因となることがわかっています。主に性交渉を通じて感染することから、男性への接種を増やすことで、女性の感染リスクも減らせます。HPVワクチンは、小学校6年~高校1年相当の年齢の女子は公費で接種を受けられるものの、男子は対象外でした。
男性へのHPVワクチン接種は多くの国で推奨され、アメリカ、イギリス、オーストラリアなど20カ国以上の国で公費接種が行われています。日本では、2020年12月から任意接種で男性が4価HPVワクチンを受けられるようになりましたが、全額自費で合計3回で約5〜6万円かかります。
2023年7月20日(木)
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