健康寿命を延ばすための政府の新たな目標が示される中、企業や専門家らが連携して、必要な栄養素をバランスよくとれる食品を認証する新たな取り組みが始まることになりました。
大手の流通グループやコンビニ、食品メーカー、生活習慣病に詳しい専門家などが参加して設立された団体、「日本最適化栄養食協会」は3日、東京都内で発表会を開きました。
この中で、今後の活動について、年齢や性別、生活習慣など体の状態に合わせて、必要な栄養素をバランスよくとれる食品を科学的なデータをもとに「最適化栄養食」として認証し、商品に表示できる独自のマークを付与する取り組みを始めると明らかにしました。
発表会場では、対象となる食品の試作品が展示され、塩分やカロリーを抑えながら、たんぱく質など体に必要な栄養素をとれる、かつ丼やピザなどが紹介されていました。
協会では、今後、認証基準などを整え、今年の秋ごろから、認証マークをつけた商品を市場に展開したい考えです。
厚生労働省は、国民の健康作りに向けた基本計画で、1日当たりの塩分の平均摂取量を7グラム未満に引き下げるなど、食事や生活習慣についての来年度からの新たな数値目標を今年5月末に公表しており、協会の理事長を務める慶応大学予防医療センターの伊藤裕特任教授は「おいしく食べていく中で、自然と食事のバランスがとれることを期待している。日常の食事のクオリティーを上げるために努力していく」と話していました。
日本では肥満や間違ったダイエット方法での栄養不足などが問題視されていて、近年、食品メーカーなどは健康に配慮した食品開発に力を入れています。
2023年7月4日(火)
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