アメリカ食品医薬品局(FDA)は6日、日本の製薬大手「エーザイ」とアメリカのバイオジェンが開発したアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」を本承認しました。今年1月、仮免許に相当する迅速承認を出し、アメリカ国内での販売が始まっていました。認知症の進行を遅らせるという患者の利益を認め、新薬の実用化に向けた最後の扉を開きました。
高齢者向け公的医療保険メディケアは、この薬の必要性をさらに検証するためのデータ提出を条件に保険適用しました。
日本でも承認申請しており、秋には承認の可否が判断される見込み。脳神経を傷付ける脳内の有害タンパク質「アミロイドベータ」に結合し除去する抗体の薬で、病気の原因に働き掛ける「疾患修飾薬」と呼ばれます。
アメリカのイーライリリーによる同種の薬も開発の最終段階で、長く停滞していた認知症治療薬の開発は活発化の兆しをみせています。
対象は、年齢だけでは説明できない物忘れが現れた軽度認知障害から、生活に支障が出始めた早期認知症の人で、有害たんぱく質の蓄積が画像診断で確認できたことが条件。2週間に1度、点滴で投与します。
2023年7月7日(金)
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