東京都心部で最高気温35度以上の猛暑日が続いた先週(7月24~30日)、熱中症での救急搬送者が都内で892人に上り、前年同期の2倍だったことが、総務省消防庁のまとめでわかりました。依然として厳しい暑さが続いており、特に脱水症状を起こしやすい高齢者は、こまめな水分補給が必要です。
総務省消防庁のまとめによると、都内の前年同期(7月第4週)の救急搬送者は437人でした。今年は、7月9日までの1カ月間は週に100~300人台で推移していましたが、直近3週は1000人前後と高水準。東京消防庁によると、8月4日は午後3時現在で、17歳から93歳の男女29人が救急搬送されました。うち重症者は1人でした。
熱中症の疑いのある死者も相次いでいます。7月29日夕方には東村山市内の住宅で、90歳代の夫と80歳代の妻が寝室のベッドで死亡しているのが見付かりました。警視庁東村山署によると、寝室にエアコンはあったものの、電源は入っていませんでした。ドアや窓が閉め切られ、室内は高温だったといいます。
遺体の解剖を行う都監察医務院によると、7月に東京23区で確認された熱中症による死者は86人。うち室内で見付かったのは79人で、エアコンを使っていたのは10人にとどまりました。亡くなった人の約8割が70歳代以上でした。
東京消防庁はホームページで、熱中症を予防するポイントを紹介。屋内ではエアコンや扇風機を使うよう呼び掛けた上で、「お年寄りは特に、喉が渇いていなくても、こまめに水分補給してほしい。外出する時は帽子や日傘を使い、日陰を選んで歩いてほしい」と求めています。
一方で、救急出動態勢の逼迫(ひっぱく)を防ぐため、救急車を呼ぶかどうか迷った時は救急相談センター(「#7119」に電話)を活用するよう促しています。
2023年8月4日(金)
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