東京都内の新型コロナウイルスの感染者数は、前の週の1・33倍と2週連続で増え、専門家は「10歳未満や60歳以上の増加が目立っており、重症化リスクの高い高齢者などの感染拡大に警戒が必要だ」と呼び掛けています。
都は8月31日、都内の新型コロナウイルスの感染状況についてモニタリング項目を発表しました。
それによりますと、定点把握の対象になっている都内419の医療機関のうち410カ所から報告があり、8月27日までの1週間の感染者数は合わせて5956人で、1医療機関当たり14・53人でした。
これは前の週の10・96人の1・33倍で、増加したのは2週連続です。
8月28日時点での入院患者数は、前の週とほぼ変わらず2684人でした。
専門家は「先週は診療日数減少の影響を受けており、前週比の評価には注意が必要」とした上で、「感染者を年代別に見ると、10歳未満や60歳以上の増加が目立っており、特に重症化リスクが高い高齢者などの感染拡大を警戒する必要がある」として、場面に応じたマスク着用や換気などとともに、体調が悪い時は外出を控えるよう呼び掛けています。
新型コロナの感染拡大時に、住民に注意喚起する際の参考にしてもらう目安として国が作成した4つの指標について、東京都は8月31日、都に当てはめた数値を公表しました。
それによりますと、医療機関が「外来がひっ迫している」と回答した割合が25%を超える時、感染者数が1医療機関当たり19・78人を超える時、入院患者数が2230人以上の時、確保している病床の使用率が50%を超える時、としています。
31日に発表された都のモニタリング項目では、入院患者数が2684人と国の目安を超えていますが、都の担当者は「数値はあくまでも参考であり、都内の病床はひっ迫している状況ではない。注意喚起に当たっては専門家による医療現場の状況確認や、数値の増加スピードなどを踏まえて総合的に判断していく」としています。
2023年9月1日(金)
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