厚生労働省は27日、全国約5000の定点医療機関に16~22日に新たに報告された新型コロナウイルスの感染者数は前の週から2512人減って1万6075人で、1医療機関当たりの平均は3・25人だったと発表しました。前週比0・86倍で、7週連続で減少しました。
8月末に流行のピークがみられ、その後減少が続いています。1週間で40都府県で減少しました。
都道府県別で1医療機関当たりの感染者数が多かったのは北海道6・79人、長野県5・17人、福島県4・93人、山梨県4・63人、石川県4・38人などとなっていて、7つの道と県で前の週より増加しています。少なかったのは島根県1・87人、東京都2・11人、神奈川県2・19人、福岡県2・29人、大分県2・29人など。
また、10月22日までの1週間に、全国約500の医療機関から報告された新たに入院した患者の数は1138人で、前の週と比べて133人の減少でした。
厚生労働省は全国の流行状況について、「新型コロナの患者数は7週連続で減少し、新たに入院した患者も減少傾向であるが、例年、冬になるとコロナの感染が拡大傾向にあることから引き続き感染対策は続けてほしい」としています。
感染症に詳しい東邦大学の舘田一博教授は、新型コロナウイルスの流行状況について、「感染者の数はかなり低い水準を維持しているが、これまでの経験からピークから4カ月か5カ月たつと、人々の免疫が低下し再拡大するリスクがある。引き続き冬や年明けの時期の流行には注意が必要だ」と話しています。
そして今後の注意点について舘田教授は、「感染拡大を防ぐためには、インフルエンザも新型コロナも今まで行ってきた感染対策をできる範囲で継続していくしかない。具合が悪い時は外出せず、自宅療養を心掛け、不安がある人は早めに医療機関を受診し、薬を処方してもらうことが大事だ。また、インフルエンザはワクチンの接種が始まっているので、希望する人は早めに接種してほしい」と話しています。
2023年10月27日(金)
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