2023/11/06

🟩インフルエンザの患者数、1医療機関当たり19・68人 10週連続増、愛媛県で51・46人

 インフルエンザの流行が続いています。10月29日までの1週間に全国の医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は、1医療機関当たり19・68人で前の週から増加しました。

 国立感染症研究所などによりますと、10月23日から29日までの1週間に、全国約5000カ所の定点医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は、9万7292人で、1医療機関当たりでは前の週から3・3人増え、19・68人となりました。前週比1・20倍。10週連続で増加し、3週連続で自治体の「注意報レベル」の基準となっている「10人」を超えました。

 このデータをもとに推計されるこの1週間の全国の患者数は、前の週から13万人多い約67万4000人となっており、今年9月4日以降の累積の患者数は約291万5000人と推計されています。

 都道府県別では、愛媛県が51・46人、埼玉県が33・08人と、2つの県で「警報レベル」とされる「30人」を超えたほか、山梨県が29・56人、千葉県が29・25人、福島県が28・93人、愛知県が26・35人など、40の都道府県で「注意報レベル」の「10人」を超えました。少なかったのは福井県3・95人など。

 東京都と千葉県、沖縄県を除く、44道府県で前の週より患者の数が増加しています。

 また、年齢別では、患者全体の6割が14歳以下の子供だということです。

 インフルエンザの分析を担当している国立感染症研究所感染症疫学センターでは、「感染者の増加のスピードは最近になって上がっている。過去の流行では2009年のシーズンの動向に似ていて、このシーズンと同じような流行となる場合、ピークの時期が早まる可能性は考えられる。手洗いやマスクの適宜着用などの基本的な感染対策は個人個人が取り組める重要な対策だ」としています。

 感染症に詳しい東邦大学の舘田一博教授はインフルエンザの流行状況について、「全国的に増加傾向がみられ、警報レベルを超えたり、その水準に近付いたりしている地域が増えている。中には愛媛県のように、例年のピークと同じ程度の数の患者が報告された地域もあり、流行が前倒しで起きている状況が明らかになってきた。また、通常のシーズンのように、ここから年明けにかけて、さらに患者が増え、大きな波を作る可能性もあるので、今後の患者の増え方により注意し、その兆候をとらえる必要がある」と話しています。

 今後の注意点については、「感染を広げないためマスクや手指消毒、それに換気の徹底など、これまでの感染対策を継続してもらうこと、風邪のような症状が出たら、インフルエンザやコロナの可能性を疑って、できるだけ外出を控えて、早めに医療機関を受診することが大事だ。また、インフルエンザのワクチンも接種を希望する人は早めに接種してほしい」と話しています。

 2023年11月6日(月)

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