塩野義製薬は睡眠障害の治療に参入します。1日、睡眠障害の治療薬を開発するアメリカのスタートアップのアプニメッド社とアメリカに合弁会社を設立し、睡眠時無呼吸症候群の治療薬の開発・販売に取り組むことを発表しました。同時に製薬中堅の持田製薬と提携し、不眠症治療の新薬の販売で提携することも発表しました。
アメリカのマサチューセッツ州に設立した合弁会社には、アプニメッドと50%ずつ出資します。塩野義製薬が持つ豊富な化合物の情報とアプニメッドの睡眠障害薬の開発に関するノウハウを組み合わせ、経口薬を中心に開発や販売を進めます。
睡眠時無呼吸症候群は、主に肥満や下顎が小さいことにより睡眠中に気道がふさがるなどし、夜間の酸素レベルが低下して睡眠の質が低下します。慢性疾患につながることや労働生産性を損なうことが示唆されています。機械で鼻から強制的に空気を送り込む治療法が中心なものの、患者の負担が大きいため、より利便性の高い治療薬の開発が求められていました。
持田製薬と販売で協力する不眠症治療薬はすでに欧米で販売されており、日本では持田製薬とそーせいグループの子会社であるイドルシア・ファーマシューティカルズ・ジャパン(東京都港区)が共同開発してきました。既存薬より翌日の眠気や認知機能低下が少ないとされ、10月31日に厚生労働省に製造販売承認を申請しました。日本での承認が得られ次第、販売に取り組みます。
2023年11月1日(水)
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