2023/12/02

🟧PFAS、東京都多摩地域の地下水調査結果を市民団体が公表 3割で暫定目標値を超える値

 有害性が指摘されている化学物質を含む「PFAS(ピーファス)」を巡り、市民団体が、東京都多摩地域で、井戸水に含まれる濃度を調べた結果、調査地点の約3割で、国の暫定の目標値(1リットル当たり50ナノグラム)を超える値が検出されたと公表しました。

 「PFAS」は、有機フッ素化合物の総称で、このうち、「PFOS(ピーフォス)」と「PFOA(ピーフォア)」については有害性が指摘されており、東京都が行っている地下水の調査では、これまでに都内の17自治体で、国の暫定の目標値を上回る値が検出され、このうち12自治体が多摩地域です。

 こうした中、京都大学大学院の原田浩二准教授と市民団体は、多摩地域の地下水を独自で調査し、1日に立川市で開いた記者会見で、その結果を公表しました。

 それによりますと、132カ所の井戸のうち、27%に当たる36カ所で目標値を超える値が検出され、このうち、立川市の井戸では、目標値の62倍の値が検出されたということです。

 このほか、来年2月から国の規制対象に追加される予定の「PFHxS(ペルフルオロヘキサンスルホン酸)」についても、立川市や国立市などで、検出されたということです。

 原田准教授は、「水を採取した井戸の位置や深さを併せて調べたことで、発生源がどこにあるのか、汚染がどのように広がっているのかを検討する情報となった。今後、この結果をもとに、都や自治体には対策を検討してほしい」と指摘しました。

 2023年12月2日(土)

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