中国の衛生当局は、新型コロナウイルスの感染が今月、国内で再び拡大する可能性があるとの見方を示しました。世界で感染が広がっている新たな変異ウイルス「JN・1」が勢いを増し、中国でもコロナ感染の主流になるとみています。
中国疾病予防管理センターは14日の記者会見で、年明け以降の新型コロナの感染状況について、病院での陽性率が1%以下で「低いレベルにとどまっている」との分析を示しました。
一方、世界で感染が広がっている新たな変異ウイルス「JN・1」については、「増加傾向を示している」と指摘しています。
その上で、「JN・1」が継続的に中国に流入するほか、集団免疫力の低下など複数の要因によって、「新型コロナの感染が今月、再び拡大する可能性があり、JN・1が中国における主流な変異ウイルスになる」との見通しを示しました。
中国では来月10日から旧正月「春節」の大型連休を控えており、中国疾病予防管理センターは「大規模な人の移動や集まりによって、呼吸器疾患のまん延が加速する可能性がある」と指摘しています。
中国は昨年1月に厳格な「ゼロコロナ」政策を終了後、日ごとの感染状況の発表を取りやめ、最近は月に1度だけ発表しています。足元の詳しい流行状況は不明です。
同センターは今月10日に昨年12月のコロナ感染状況を発表し、全土で重症が88人、死亡が11人だったとしました。1日当たり23万~36万人が発熱外来を受診したといいます。
2024年1月15日(月)
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