エーザイは9日、アメリカの医薬品大手バイオジェンと共同開発したアルツハイマー型認知症治療薬「レカネマブ」(商品名・レケンビ)が中国国家薬品監督管理局(NMPA)から承認を得たと発表しました。今回の承認はアメリカ、日本に次ぐ3カ国目で、7~9月に中国で発売する予定です。
中国での販売価格は今後検討します。日本での薬価は体重50キログラムの人で年間約298万円になります。
エーザイによると、中国でのアルツハイマー病による軽度認知障害などのレカネマブの投与対象者は2024年に1700万人と推定され、高齢化の進展で今後も増加する見込み。原因物質の1つとされるタンパク質「アミロイドベータ」の脳内への蓄積を血液で調べる診断体制も整備します。
レカネマブはアルツハイマー病の症状の進行を抑える効果を科学的に証明した世界で初めての薬となります。中国では2022年12月に申請が受理され、2023年2月に優先審査の指定を受けていました。中国の規制当局の指示に応じ、最終段階の臨床試験(治験)のデータの追加提出などをしていました。
レカネマブは現在、ヨーロッパやカナダ、イギリスなど11カ国・地域で申請しています。
2024年1月10日(水)
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