市販薬の過剰摂取(オーバードーズ)が原因と疑われる救急搬送者が、昨年1〜6月で5625人に上ったことが3日までに、総務省消防庁と厚生労働省の調査でわかりました。20歳代が1742人で最も多く、10歳代の846人と合わせて半数近くを占めました。女性が4132人で全体の7割でした。
風邪薬やせき止めなどの過剰摂取は、一時的に気分が高揚することもあるものの、意識障害や呼吸不全を引き起こす危険があります。
調査は各都道府県や政令市などの計52消防本部を対象に、2020年1月〜2023年6月の救急搬送に関する活動記録に「オーバードーズ」「薬」「過剰」などが含まれる事例を集計しました。薬の誤飲なども含まれている可能性があるとして、厚労省は参考値としています。
集計結果によると、2020年9595人、2021年1万16人、2022年1万682人で増加が続いており、2020年と2022年を比べると10歳代は1・5倍、20歳代は1・2倍に増えていました。10歳未満も毎年30人前後いました。
厚労省は依存性がある成分を含む市販薬を20歳未満に販売する場合は、小容量製品1個に制限するといった制度の見直し案をまとめ、医薬品医療機器法改正を目指しています。
2024年2月4日(日)
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