ブラジルのリオデジャネイロ市で9日、南米最大の祭典「リオのカーニバル」が開幕しました。街中がサンバのリズムと熱気に包まれます。
リオデジャネイロ市の市長公邸では9日昼、式典が開かれ、「カーニバルの王様」役の男性がエドゥアルド・パエス市長から市の統治権を象徴する鍵を受け取り、開幕を宣言しました。
市は期間中、約700万人の参加を見込んでいるものの、ブラジルでは蚊が媒介する感染症「デング熱」が各地で流行しています。リオデジャネイロ市内には5日から公衆衛生の緊急事態宣言が出されており、虫よけスプレーを来場者に噴射する対策を取っています。
リオデジャネイロ市に続き、サンパウロ市は6日に緊急時対応センターを開設し、首都ブラジリアでは「野戦病院」が設置されました。
ブラジル国内のデング熱の感染が疑われる患者の数は、年初から5週間で34万5235人と前年同期の4倍近くに上っています。保健省によると、31人の死亡が確認されたほか、234人の死因について分析が進められています。
ブラジルメディアによると、リオデジャネイロ市内では昨年約2万3000件のデング感染が確認され、今年はすでに1万件を超えました。1月の入院患者数は350人を上回り、2008年以来の高い水準といいます。市内の約10カ所に治療センターを設ける予定。
ブラジル政府は2月からのワクチン接種を予定しているものの、武田薬品工業が開発したワクチンが不足しているため、接種の対象は10~14歳のみとしています。
一方、アルゼンチンでも年初から3週間で1万人のデング熱感染者が確認されています。また、パラグアイは昨年12月以降、デング熱により36人が死亡し、公衆衛生上の緊急事態を宣言しました。
デング熱は発熱や関節痛、発疹といった症状が出て、まれに死亡する例もあります。
2024年2月10日(土)
0 件のコメント:
コメントを投稿