電話や訪問で給湯器を点検すると持ち掛け、「古くて危険な状態だ」などと不安をあおり、高額な給湯器へ交換するよう迫られたなどといった相談が相次いでいるとして、国民生活センターが注意を呼び掛けています。
国民生活センターによりますと、全国の消費生活センターなどに寄せられた「給湯器の点検商法」に関する相談は、昨年4月から12月までの9カ月間で1099件に上り、前の年の同じ時期と比べておよそ3倍に増えています。
具体的な事例としては、80歳代の男性が業者の給湯器点検の訪問に応じたところ、「古くて危ないので交換が必要だ」などといわれおよそ30万円の契約をしたものの、ガス会社に改めて見てもらったら「交換の時期ではなく費用も高額だ」といわれたという相談や、60歳代の女性の自宅に知らない業者が「ガス給湯器の無料点検だ」といって訪れ、「劣化していて火災の心配もある。今なら割引きできる」としてその場でおよそ30万円の契約をしてしまったなどといった相談が寄せられているということです。
平均の契約金額はおよそ45万円で、契約した人の7割余りが70歳代以上の高齢者だったということです。
相談の中には、「自治体から委託を受けた」「契約中のガス会社から依頼を受けた」などと身分を偽って点検を持ち掛けたケースもあったということです。
国民生活センターでは、電話や訪問で点検を持ち掛けられても安易に点検させず、点検したい時には契約先などに自分で連絡することや、点検を受けてもその場では契約しないこと、それに、不安なことがあれば「消費者ホットライン」の「188(いやや)」などに相談するよう呼び掛けています。
国民生活センター相談第1課の藤田樹さんは、「こうした点検商法はこれまで屋根の工事に関するものが多かったが、行政処分が行われたり注意喚起が広がったりして給湯器にシフトしてきているのではと推測している。まずは突然の電話や訪問に対して点検させないことが大切で、不安に思ったら『188』などに気軽に相談をしてほしい」と話しています。
2024年2月21日(水)
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