東京都内で今年、極めて致死率が高い「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の患者数が、過去最多だった昨年を大きく上回る勢いで増加しています。都は手足の痛みや発熱などの症状がある場合、速やかに医療機関を受診するよう呼び掛けています。
22日の都感染症対策連絡会議で報告がありました。2024年の患者は17日時点で88人。141人だった2023年と比べ3倍のペースで感染が確認されています。2023年は約3割の42人が死亡しました。
病原菌は、子供を中心に流行する「A群溶血性レンサ球菌(溶連菌)」のほか、B群、C群などがあります。手足の痛みや発熱から始まり、数十時間以内に多臓器不全を発症します。手足の壊死(えし)を引き起こすこともあるため「人食いバクテリア」とも呼ばれます。発症のメカニズムは解明されていません。
都によると、患者は40歳代が多く、2023年に子供を中心に流行した溶連菌感染症から大人に感染するなどした可能性があるといいます。イギリスで2010年代から増えている感染力の強い変異株「M1UK株」への置き換わりも、感染拡大の要因とみています。
都は感染の傾向を分析し、医療機関向けの対応ガイドライン改定を進めています。
2024年3月24日(日)
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