厚生労働省は19日、全国約5000の定点医療機関から8~14日に報告された新型コロナウイルスの感染者数は5万5072人だったと発表しました。1医療機関当たり11・18人で、前週比1・39倍。10週連続の増加となりました。
感染者は北海道と沖縄県を除く45都府県で前週より増加しました。都道府県別では、鹿児島県が31・75人(前週23・13人)、佐賀県が29・46人(同16・31人)、宮崎県が29・34人(同19・74人)、沖縄県が28・57人(同29・92人)、熊本県が26・33人(同18・24人)の順となっています。これまで11週連続で患者数が全国1位だった沖縄県を、鹿児島県、佐賀県、宮崎県が上回りました。
現在、流行の主流となっているのは、広がりやすいとされる変異株「KP・3」。過去の流行でも夏に感染拡大が見られており、専門家は「第11波に入っている」との見方を強め、対策を促しています。
流行中のKP・3は冬に多く検出されたオミクロン株「JN・1」から派生し、4~5月ごろに主流となりました。東京大の研究チームはJN・1と比べ広がりやすく、感染やワクチンによって獲得した免疫を逃れる力が強いという分析結果を発表しています。
日本感染症学会理事長の長谷川直樹・慶応大教授(感染症学)は、「第11波に入っているのではないか。かからない、広げないことが大事だ」と指摘しています。
厚労省は、「こまめに手洗いや消毒をし、窓を開けて室内の換気をするようにしてほしい」と呼び掛けています。
2024年7月19日(金)
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