アメリカの製薬会社モデルナは17日、神奈川県藤沢市の湘南ヘルスイノベーションパーク(湘南アイパーク)で記者会見を開き、同施設内でメッセンジャーRNA(mRNA)製品を製造することを明らかにしました。ステファン・バンセル最高経営責任者(CEO)は「複数のmRNA製品を日本で販売したい」と話しました。
モデルナは2023年9月に、日本政府が主導するワクチンの国内生産体制整備事業の事業者に採択されました。経済産業省から補助金を受け、湘南アイパーク内にmRNAワクチンの製造施設を新設します。今回、改めて日本でのワクチン生産計画の詳細を明らかにしました。バンセルCEOは「今後、数年以内に生産を開始したい」と稼働時期についても示しました。
同施設ではすでに国内で普及するmRNAのコロナワクチンに加え、RSウイルスワクチン、インフルエンザウイルスとコロナの混合ワクチンなどの新製品も製造する計画だといいます。
モデルナは日本で呼吸器感染症やサイトメガロウイルス、希少疾患やがん治療など6つのワクチンの臨床試験(治験)を進めています。こうしたワクチン候補の開発が成功し製造販売承認を取得した場合、日本で製造する体制を整備することで日本のヘルスケアに貢献します。
モデルナは売上高の多くをコロナワクチンが占めており、日本は同社にとってワクチン販売の重要な市場とみています。またワクチン販売以外にも東京大学といった研究機関と連携し、mRNA技術の応用を支援するといいます。
2024年10月18日(金)
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