iPS細胞(人工多能性幹細胞)を用いて膵臓(すいぞう)の細胞が正常に働かない重症の1型糖尿病を治療する臨床試験(治験)について、京都大病院は2日、来年1月に開始すると正式に発表しました。
対象となるのは血糖値を下げるホルモンであるインスリンが分泌されなくなり、「 膵島(すいとう)移植」の適応となる20歳以上65歳未満で、5年以上前に1型糖尿病と診断されるなどした患者3人。
計画では、健康な人のiPS細胞から数センチ四方の膵島細胞のシートを作って患者の腹部の皮下に複数枚を移植し、5年間経過を観察して安全性などを確認します。来年1月に患者の登録を始め、2月に1例目の移植を行うとしています。
医薬品医療機器法では、届け出から30日が経過しないと治験を始められないと定められています。京都大病院は9月2日、治験の審査などを担う独立行政法人・医薬品医療機器総合機構に計画書を提出していました。
参加を希望する患者からの問い合わせは、京都大病院のホームページで受け付けます。
治験責任医師の矢部大介教授は、「まずは安全性を評価する治験だが、参加を希望される方はご連絡いただきたい」としています。
2024年10月3日(木)
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