発熱や長引くせきといった症状が特徴で、子供が感染することの多いマイコプラズマ肺炎の東京都内の患者数が、前の週に続いて過去最多を更新し、都は、こまめな手洗いやせきエチケットの徹底を呼び掛けています。
マイコプラズマ肺炎は子供に多い細菌性の感染症で、飛まつや接触で広がり、感染すると発熱や全身のけん怠感や頭痛、せきといった症状がみられるほか、一部の人は肺炎が重症化したり、発熱で衰弱したりして入院するケースがあるほか、まれに脳炎を起こすこともあります。
都は3日、マイコプラズマ肺炎の9月29日までの1週間の1医療機関当たりの患者数が2・96人になったと公表しました。
これは過去最多となった前の週の2・80人を上回っていて、2週続けて過去最多を更新したこととなります。
都は、こまめな手洗いやせきエチケットの徹底を呼び掛けるとともに、せきが長引くなどの症状がある場合は、医療機関を受診するよう呼び掛けています。
日本マイコプラズマ学会の理事を務める杏林大学の皿谷健教授は、感染の拡大について。「コロナ禍の3年半はマイコプラズマの患者が非常に少ない状態だったが、昨年の行動制限の解除を機に手洗いやマスクといった感染対策が緩やかになったことなどから感染が急拡大していて子供だけでなく大人が家庭内感染する例も目立っている」と指摘しています。
その上で、「私が所属する大学病院でも毎日数人の感染者が発生しているほか、感染者のおよそ5%は新型コロナなどほかの呼吸器疾患にも感染している状態だ」と話していました。
また、マイコプラズマ肺炎の症状などについて、「初期症状風邪と似ていて診断は難しいが、強いせきや高熱が3日以上続けばマイコプラズマの感染が疑われる。個人でできる対策は、手洗いやマスクの着用、具合の悪い人がいたら距離をとる、といった基本的な対策の徹底が重要だ」と話していました。
2024年10月4日(金)
0 件のコメント:
コメントを投稿