紅麹(べにこうじ)の成分を含むサプリメントを巡る一連の問題を受けて、小林製薬は、会社の株式の7%余りを保有する香港の投資ファンドから、創業家出身の前会長などに100億円余りの損害賠償を求める訴えを起こすよう、請求を受けていたことがわかりました。
小林製薬を巡っては、積極的な経営改革を求める「アクティビスト」として知られる香港の投資ファンド「オアシス・マネジメント」が、11月19日時点で、小林製薬の発行済み株式の7・54%を取得しています。
そうした中、紅麹の成分を含むサプリメントを巡る一連の問題を受けて、オアシス・マネジメントが創業家出身の前会長、小林一雅特別顧問、前社長の小林章浩取締役、山根聡社長、社外取締役4人の合わせて7人について「会社に損害を与えた」などとして、合わせて100億円余りの損害賠償を求めて提訴するよう会社側に求めていることが関係者への取材でわかりました。
このほかにもオアシス・マネジメントは、小林特別顧問が会長職を退いてもいまだに会社の会長室を使い続けていると指摘した上で「経営陣は、創業家依存からの脱却を進める意思があるのか疑わしい」などと主張し、一連の問題の再調査と、新たな社外取締役の選任を求める株主提案を行っています。
投資ファンド側の要求が強まる中、小林製薬がどう対応するかが焦点です。
2024年12月4日(水)
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