埼玉県越谷市は12月、市が設置したすべての自動体外式除細動器(AED)を、電気ショックが自動で始まる「オートショック型」に切り替えました。市によると、自治体が設置したAEDをすべて同タイプにするのは越谷市が県内で初めて。自動化により救助者の心理的負担が減り初動が早くなることで、救命率の向上が期待できるとしています。
市消防局によると、オートショック型は急病人を見付けた救助者が機器を体にセッティングすれば、電気ショックが必要なケースでは自動で作動するタイプ。ガイダンス後に音声アナウンスで「電気ショックを行います。離れてください」と流れ、その間に急病人の体に触る必要はなく、カウントダウンが終わった後に電気ショックが始まります。
市は12月、既存のAEDをオートショック型に切り替え、新たに50台の同タイプを増設。228台のAEDがすべてオートショック型になりました。
担当者によると、従来タイプは作動ボタンを救助者が押さなければならず、「助からなかったら自分の責任になるのでは」「AEDを使ったらかえって悪化するのでは」という心理的負担があり、使用をためらい使用が遅れる可能性があると指摘されています。オートショック型なら電気ショックをすべきかどうかを判断するのは機器で、自動作動することで迅速な対応ができます。
市は2006年、市役所などの公共施設や市立の小中学校にAEDの設置を始め、その後、リース契約の更新に合わせて、一部のコンビニエンスストアなどにも増設をしてきました。
市が消防庁のデータなどを調べた結果、市内で従来のAEDの処置を受けた人で社会復帰したのは約50%だといいます。
2024年12月11日(水)
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