望まない妊娠を防ぐ緊急避妊薬(アフターピル)「ノルレボ」について、厚生労働省の専門家部会は29日、医師の処方箋なしに薬局で購入できる市販薬としての製造販売を了承した。対面販売を義務付けた上、購入する女性の年齢を制限せず、保護者の同意は不要とした。
この薬は、あすか製薬(東京都港区)が製造販売するもので、避妊を失敗したり、性暴力を受けたりした女性が使う。性行為から72時間以内に服用すると、妊娠を約8割防げる。
専門家部会では、市販化に際し、薬剤師が対面で販売し、その場で服用することを義務付けるとした。臨床試験などで安全性が確認されているため、使用者の年齢を制限せず、予期せぬ妊娠を望まない若者を支援する観点から保護者の同意は不要とする。
性犯罪による被害が疑われる場合には性被害者の支援拠点である都道府県の「ワンストップ支援センター」などの支援機関とも連携するとしている。
この薬は、市販化を求める声を受け、2023年11月から日本薬剤師会が国の調査事業として、処方箋なしでの試験販売を16歳以上の女性を対象に一部薬局で行っている。
緊急避妊薬は、海外約90カ国・地域では薬局で処方箋なしで買えるが、国内では医師の処方を受ける必要があった。
2025年8月31日(日)
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