新型コロナウイルスワクチンの3回目の接種を受けた人の抗体の量の変化を名古屋大学などの研究チームが解析した結果、接種後、短期間で抗体が減少するグループがあることがわかった。今後、こうしたグループを事前に予測できるようになれば、より効率的な接種につながるとしている。
名古屋大学や福島県立医科大学などの研究チームは新型コロナワクチンの3回目の接種を受けた福島県内の2500人余りを対象に、血液中の抗体の量がどう変化するかをAIを使った新たな手法で解析した。
その結果、▽接種後に抗体が多く作られ、長い間保たれる「耐久型」▽抗体は多く作られるものの短い期間で減少する「急速低下型」▽作られる抗体の量が少なくすぐに減少する「ぜい弱型」の3つの特徴的なグループがあることがわかったということである。
このうち「急速低下型」と「ぜい弱型」では、追加接種から3カ月を過ぎるとワクチン接種後に新型コロナに感染する「ブレークスルー感染」を経験するリスクが「耐久型」と比べて高かったということである。
研究チームは、事前にどのグループか予測できるようになれば、「ブレークスルー感染」のリスクの高い人に優先的に接種をするなど効率的な接種ができるようになるとしている。
名古屋大学大学院理学研究科の岩見真吾教授は、「どのタイミングでワクチンを接種したらいいのかといった個人レベルでの対策にもつながるのではないか」と話している。
2025年9月28日(日)
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