塩野義製薬は11日、開発中の新型コロナウイルス感染症のワクチンについて、年内に厚生労働省に製造販売承認を申請する方針を明らかにしました。これまで9月末の申請に向けて開発を進めてきたものの、予定を3カ月先送りして年内の申請を目指します。
承認された場合の製造の準備に加え、臨床試験(治験)で使用したアストラゼネカ製ワクチンを巡り、情報開示の手続きに時間がかかっているといいます。
タンパク質の断片「ペプチド」を使う新型コロナ治療薬候補については、開発を中止すると明かしました。オミクロン型の派生型「BA・2」に対して効果が十分に確認できず、治験に入る前の段階で開発を断念しました。
また、塩野義製薬は11日、開発中の新型コロナウイルス感染症の飲み薬「ゾコーバ」について、発症を予防する効果を調べる臨床試験(治験)を12月から始めると明らかにしました。コロナ患者の同居家族に服用してもらい、発症するかどうかを調べます。日本やアメリカなどの2040人が対象で、2023年9月までに症例を集めたい考えです。
さらに、11月には6~12歳未満の子供向けに「ゾコーバ」の治験を始める予定です。
2022年10月12日(水)