沖縄県は7日、県内で初めて、 ウイルス感染症「エムポックス(サル痘)」の患者を確認したと発表しました。県内に住む40歳代の男性で、発熱のほか発疹、咽頭痛の症状があり、状態は安定しているといいます。
県内医療機関から保健所にエムポックス疑いの報告が6日にあり、県衛生環境研究所が検査したところ陽性が判明しました。発生届は7日付。男性は、潜伏期間に当たる症状が出る前の3週間は海外への渡航歴がないということで、管轄保健所が感染経路を調べています。
エムポックスは昨年5月以降、欧米を中心に感染が広がり、国内では昨年7月25日に初めて感染者が確認され、昨年は計8人の感染が公表されました。海外では現在、感染者が減っているものの、国内で公表された感染者は1月に7人、2月に12人、3月に55人、4月(4日時点)に13人と増えて、計95例が確認されています。
エムポックスの潜伏期間は通常6~13日(最大5~21日)で、発熱や頭痛などの1~3日後に顔や手足などに発疹がみられます。多くの場合は自然治癒するものの、子供の場合は健康状態や合併症などにより重症化することがあります。
誰でもエムポックスに感染する可能性はありますが、厚生労働省によると、国際的に男性同性間の性的接触での感染報告が多いといいます。国内で確認されている患者は全員男性で、9割以上は海外渡航歴がありません。
沖縄県は、「過剰に心配せず、発熱や発疹などの症状がある場合には近くの医療機関に相談し、手の消毒など基本的な感染対策を行ってほしい」としています。
2023年4月7日(金)