有害化学物質を国際的に規制するストックホルム条約の締約国会議は、ジュネーブで開催中の会合で5日、自動車製造などで使われるプラスチック添加剤2物質について、使用と製造、輸出入を禁止することで合意しました。
自然環境で分解されにくく、生物に蓄積することを踏まえました。ラットへの投与で肝臓や腎臓に悪影響が生じたとの研究結果などが報告されています。
プラスチック添加剤は製造から使用、廃棄の各段階で環境中に放出されるとみられるほか、微小なマイクロプラスチックの摂取によっても生物に蓄積します。
規制が決まったのは、プラスチックが劣化したり変色したりするのを抑える紫外線吸収剤「UVー328」と、電線やケーブルの被覆材などを燃えにくくする難燃剤「デクロランプラス」。自動車、建設機械、農業機械、医療機器、分析機器など、用途を限って一定期間の適用除外が設けられました。
2023年5月7日(日)