栃木県によると、マダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」について、県内で刺されて感染した事例が初めて確認されたということである。
県は引き続き、草むらに入る際には、肌の露出を少なくするなどの注意を呼び掛けている。
県によると、県内に住む70歳代の女性が8月下旬、発熱や下痢などの症状が出たため、9月1日に医療機関を受診したということである。
検査の結果、SFTSに感染していることが確認されたということで、女性は県西健康福祉センター管内の医療機関に入院したということである。
SFTSは、主に原因となるウイルスを持つマダニに刺されることで感染する病気で、重症化すると血液中の血小板が減少して出血が止まらなくなったり、意識障害が起きたりして死亡することもあり、厚生労働省によると死亡する患者の割合は10%から30%に上るとされている。
この女性は自宅周辺でマダニに刺されたとみられ、県内での感染者の確認はこれで2例目だが、県内で感染した事例はこれが初めてである。
県は引き続き、草むらややぶなどに入る場合は長袖や長ズボン、それに帽子や手袋を着けて肌の露出を減らし、虫よけなどを適切に使用するほか、マダニに刺された後は無理に引き抜こうとせずに、医療機関を受診するよう呼び掛けている。
2025年9月18日(木)