中国で「トガリネズミ」に由来するとみられる新種のウイルスに計35人が感染したことが、アメリカの医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に今月掲載された報告書でわかりました。人から人への感染はまだ確認されていません。
ウイルスは「ランヤ(狼牙)へニパウイルス」(LayV)と名付けられました。感染者が見付かったのは、東部山東省や中部河南省。発熱や倦怠(けんたい)感、せき、吐き気、頭痛などの症状を訴えました。トガリネズミが病原体を保有している可能性があるといいます。研究チームの1人は地元紙に対し、現在のところ死者や重症者は出ていないと述べました。
報告書では、「患者の間で密接な接触や同時にウイルスにさらされた経歴はなく、人への感染が散発的なものにとどまっていることが示されている」としています。
ただ、調査したサンプル数は「LayVの人から人への感染の有無を確認するのには少なすぎる」としており、さらなる調査が必要だと強調しています。
患者の大半は農業に従事しており、急激な発熱者や動物と接触経験のある人を対象とした「検知システム」の存在により、今回のケースが判明したといいます。
2022年8月13日(土)
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