新型コロナウイルスのワクチンについて、厚生労働省は生後6カ月から4歳までの子供を対象にしたワクチンの使用を正式に承認しました。今後、必要な手続きを進め、早ければ10月下旬にも接種が始まる見通しです。
子供へのワクチン接種を巡っては、今年1月に対象が5歳以上に拡大され、今年7月には、生後6カ月から4歳の子供も対象に加えるようファイザーから承認の申請が行われました。
5日夜に開かれた厚労省の専門家による部会では、生後6カ月から4歳の子供を対象にしたワクチンについて、体の中で作られるウイルスの働きを抑える「中和抗体」の値の上昇など有効性が確認されたと評価しました。
また安全性については、臨床試験の結果から重大な懸念は認められないとしてこのワクチンを使用することを了承し、その後、厚労省が正式に承認しました。
これまでワクチン接種の対象年齢は、モデルナとノババックスが12歳以上、ファイザーが5歳以上となっていて、5歳未満の子供への接種は初めてとなります。
有効成分の量は大人のワクチンの10分の1で、3回の接種が必要とされ、3週間空けて2回目を接種した後、少なくとも8週間空けて3回目を接種するとしています。
厚労省は10月下旬から11月下旬にかけて約700万回分のワクチンを自治体に配送する計画で、今後、無料で受けられる公的接種に位置付けた上で、早ければ10月下旬以降に接種が始まる見通しです。
ファイザーが開発した生後6カ月から4歳までの子供に対する新型コロナウイルスワクチンは、アメリカでは今年6月に緊急使用の許可が出され、接種が進められています。
ファイザーの発表や、アメリカの疾病対策センター(CDC)の会議で示された臨床試験の結果を分析した資料によりますと、3回接種した際のオミクロン型に対する効果は、生後6カ月から4歳の子供で80・3%で、このうち、2歳から4歳では82・3%、生後6カ月から1歳では75・5%だったということです。
副反応の程度はほとんどが軽いか中程度で、偽の薬を投与された場合とほとんど変わらなかったとしています。
具体的には、2歳から4歳では、けん怠感が1回目の接種で29・7%、2回目で25・7%、3回目で24・5%、38度以上の発熱が1回目の接種で5・2%、2回目で4・9%、3回目で5・1%などとなり、生後6カ月から1歳では、いらいらして機嫌が悪くなった子供が1回目の接種で51・2%、2回目で47・4%、3回目で43・6%、食欲の減少が1回目の接種で22・2%、2回目で22・2%、3回目で20・2%、38度以上の発熱が1回目の接種で7・2%、2回目で7・4%、3回目で6・8%だったとしています。
2022年10月6日(木)
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