塩野義製薬は4日、開発を進めている新型コロナウイルス感染症の飲み薬「ゾコーバ」について、今後、ライセンス生産する後発薬メーカーに対し、インドやベトナムなど117の低・中所得国に供給する場合は、特許使用料を求めないと発表しました。安価に薬を提供することでコロナ禍の収束を後押しする狙いがあります。
医薬品の公平な供給を支援する国際組織「医薬品特許プール(MPP)」(本部・ジュネーブ)を通じて、後発薬メーカーにライセンスを付与します。世界保健機関(WHO)が新型コロナを「公衆衛生上の緊急事態」に指定している間は、売り上げに対する特許使用料を求めません。
新型コロナの飲み薬では、すでに実用化しているアメリカのメルクやアメリカのファイザーも同様の仕組みで、低・中所得国への薬の普及を後押ししています。
塩野義製薬の新型コロナ治療薬を巡っては、厚生労働省の専門家分科会が7月に「有効性が推定できるとは判断できない」として、緊急承認を見送っています。塩野義製薬は承認に向けて厚労省、医薬品医療機器総合機構(PMDA)と協議を続けています。
2022年10月6日(木)
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