世界は、産業革命前からの気温上昇を1・5度に抑えることを目標としています。しかし、今のような二酸化炭素(CO2)の排出水準が続けば、50%の確率で9年以内に1・5度を超えてしまうかも知れない。そんな報告書が11日、国連気候変動会議(COP27)に合わせて発表されました。
国際共同研究団体「グローバル・カーボン・プロジェクト」の報告書によると、2022年の世界のCO2総排出量の予測は、406億トン(森林破壊など土地利用変化も含む)で、過去最高となった2019年の409億トンに迫ります。減少の兆しはなく、化石燃料由来のCO2が前年より1%増え、2019年の新型コロナ流行前の水準をわずかに上回りました。
同じ排出水準が続けば、1・5度はおろか、パリ協定が掲げた、気温上昇を2度未満に抑える目標も残り30年で超えてしまう確率が50%あります。「COP27に参加するリーダーは1・5度近くに抑えるために意味のある行動を取らなければならない」と呼び掛けています。
2022年11月12日(土)
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