先月、使用が承認された新型コロナウイルスの飲み薬「ゾコーバ」について、厚生労働省は15日から都道府県が選定した医療機関でも処方できるようにすると発表しました。
塩野義製薬が開発した新型コロナウイルスの飲み薬「ゾコーバ」は重症化リスクが低い患者でも軽症の段階から服用できるのが特徴で、11月22日に国が使用を緊急承認しました。
安全対策として当初の2週間程度は、薬が働く仕組みが同様のファイザー製の飲み薬「パキロビッド」を処方した実績がある医療機関などから供給を始め、12日の時点で約4800の医療機関などが登録されていました。
その後、大きな問題は報告されなかったことから、厚労省は15日から特に条件を設けず都道府県が選定した医療機関での処方や薬局での調剤ができるようにすると発表しました。
その上で、安定的に供給できるよう厚労省は塩野義製薬と追加で100万人分を購入する契約を結んだということです。
処方可能な医療機関については、今後、都道府県などのウェブサイトで公開するとしています。
一方、塩野義製薬によりますと、使用の承認後、12月4日までに推定で1024人が「ゾコーバ」を使用したということで、5人が頭痛や下痢などの症状を訴えたものの、重篤な副作用は報告されなかったということです。
使用した患者の年代は、20歳代から50歳代までが約75%を占めたということです。
加藤勝信厚生労働相は記者会見で「昨日、製薬会社と100万人分の薬剤の追加購入の契約を行い、今後、感染拡大した場合でも、必要とする人に確実に処方することが可能となった。ゾコーバは、低リスクの患者でも高熱など強い症状があれば使用可能な薬で、新たな治療の選択肢である治療薬の普及に向けて引き続き取り組んでいく」と述べました。
2022年12月13日(火)
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