塩野義製薬は5日、同社が開発した新型コロナウイルス感染症の飲み薬「ゾコーバ」について、無症状または軽度症状のみの感染者を対象に実施した臨床試験(治験)で、陰性になるまでの時間を約1日短縮する効果を確認したと発表しました。
軽度症状は軽症よりも軽い分類。これまで実施した軽症・中等症対象の治験結果と同様に感染期間の短縮を示唆しました。
感染性を持つウイルスの量が陰性になるまでの時間は、偽薬(プラセボ)を投与した集団が66・7時間なのに対し、ゾコーバの集団は38・3時間でした。投与4日目(3回投与後)におけるウイルス量の減少も確認しました。
また、無症状から発症に至った人の割合と、軽度症状から悪化した人の割合を減少させました。
塩野義製薬は、「ウイルス量の減少と陰性までの時間の短縮は、感染期間の短縮を示唆するもので、ウイルスが伝播(でんぱ)するリスクの減少に寄与する可能性がある」としています。
成果は、デンマークで15日から開催されるヨーロッパ臨床微生物学感染症学会議(ECCMID)で発表します。
2023年4月5日(水)
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