カナダ政府は世界禁煙デーの5月31日、国内で販売される紙巻きたばこについて、一本一本に健康被害の警告の印刷を義務付ける規制を発表しました。世界でも初めての取り組みといいます。「たばこはがんを引き起こす」「一服ごとに毒」「たばこの煙は子供に有害」などのメッセージが入る予定で、喫煙者が警告を避けられないようにする狙いがあります。
新しい規制は、紙巻きたばこの種類ごとに、8月1日から段階的に実施する予定で、2025年4月までに店頭に並ぶ見通しです。
カナダ政府によると、同国は2000年に世界で最初にたばこの製品パッケージに健康
被害を警告する画像表示の導入を決定しました。その後もパッケージの警告表示部分を増やしたり、販売・宣伝を制限したりして、規制を強化していました。
新しい規制の発表にあたって、キャロリン・ベネットメンタルヘルス・依存症担当相は、「たばこ使用は現在も、年間4万8000人のカナダ人の死亡につながっている」と指摘。「さらに多くのカナダ人が喫煙をやめ、若者がたばこのない、健康な生活を送れるよう、必要な手段を取る」とコメントを発表しました。
カナダ政府は、たばこ依存症に陥りやすい若者の中には、警告が表示されたパッケージではなく、たばこ1本を渡されたことを切っ掛けに喫煙を始める人もいると指摘。政府は2035年までに、喫煙率を現在の13%から5%(約200万人)に減らす目標を掲げています。
2023年6月1日(木)
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