東京都内の新型コロナウイルスの感染者数は前の週の1・19倍と、6週続けて増えており、専門家は「夏休みの旅行や帰省などで高齢者と会う機会が増えるため、感染対策を心掛けてほしい」と呼び掛けています。
3日、東京都庁で感染症の対策会議が開かれ、この中で、都内の新型コロナの感染者数が公表されました。
それによりますと、定点把握の対象になっている都内419の医療機関のうち、415カ所から報告があり、感染者数は7月30日までの1週間で合わせて4613人で、1医療機関当たりでは11・12人となりました。1医療機関当たりで10人を超えるのは、5月にコロナが「5類」になってからは初めて。
感染者は前の週の1・19倍と、6週続けて増えていて、このうち60歳以上は1・82人と前の週の1・36倍となりました。
専門家は沖縄県や九州を中心に全国的に感染が拡大していることから、今後、東京都でも「第8波」を超えて患者が多くなる可能性もあるとしていますが、「感染拡大のピークがどれほどの患者数になるかは見通しが立てられない」と分析しました。
東京感染症対策センターの賀来満夫所長は、「夏休みの旅行や帰省などで重症化リスクの高い高齢者と会う機会や、大人数で集まる場面が増えるため、感染対策を心掛けてほしい」と呼び掛けました。
このほか、対策会議では、気温が高くなるこの時期は食中毒のリスクが高まるとして、調理前の手洗いや肉の調理には専用の箸やトングを用意して他の食材には触れないよう使い分けること、食材は十分に加熱し早めに食べることなどが呼び掛けられました。
2023年8月3日(木)
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