2023/09/02

🟧直近1週間の新型コロナ感染、岩手県が全国最多 青森県が2位で流行の中心は東北地方に

 新型コロナウイルスについて、厚生労働省は9月1日、国内の最新の感染状況を発表しました。岩手県の患者数は、1医療機関当たりでみると全国で最も多くなりました。

 岩手県内で8月21日から8月27日までの1週間に、県が指定している定点医療機関から報告された新型コロナウイルスの新規患者数は1966人で、1医療機関当たりでみると31・71人でした。全国平均は19・07人で、岩手県は全国で最も多くなっています。

 東北各県では青森県が31・30人と岩手県に次いで多く、宮城県が29・54人(全国3位)、秋田県が26・73人(同5位)、福島県が25・87人(同6位)など高い水準にあります。

  岩手県は、「流行の波が西日本から東日本に移ってきていると思う。県内ではクラスター(感染者集団)も増えてきているので体調が悪い場合は療養するなど、場面に応じた感染対策を引き続きお願いしたい」と呼び掛けています。

 一方、青森県感染症対策コーディネーターの大西基喜医師は、夏祭りや帰省シーズンで人の移動が活発だったことなどを背景に、青森県の感染拡大の規模は「定点医療機関で把握していないぶんも含めると、過去最大とみられる」との見解を改めて示しました。

 青森県の千田昭裕新型コロナウイルス感染症対策監は、「沖縄から始まった流行が九州、西日本と移り、今は北日本にピークがきている状況」と説明。前週から今週にかけ、10歳未満の感染者の割合が高まっており、夏休み明けの学校での感染拡大も影響しているとみられます。

 青森県の推計によると、2022年夏の第7波では、青森県のピーク時の感染者数は55・71人、2022年冬の第8波ピーク時は42・48人。直近の集計値は、それぞれのピークを下回っているものの、大西医師は「集計方法が変わり、定点以外の医療機関を受診する人、発症しても受診しない人もいる。医療機関からの話を総合すると、今が一番多い時ではないか」と解説しました。

 現状の感染の広がり具合については、「周囲に当たり前のように感染者がいる。誰もが感染者と接触しているのではと想定し、発熱などの症状が出たら真っ先にコロナを疑う状況」との見方を示しました。

 重症化リスクが高い人、息苦しさを覚えるなど症状が重い人は医療機関の受診が必要としつつ、「発熱した人が全員医療機関へ押し寄せると、負担が大きく増える。軽症の人は自己検査や自分で薬を用意するなどの対応が大事になる」と話しました。

 2023年9月2日(土)

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