製薬大手の「第一三共」が開発した新型コロナウイルスワクチンについて、厚生労働省は今後、製造・販売を承認した後に、140万回分を購入することで会社と合意したと発表しました。早ければ12月上旬から自治体に配送され、新型コロナウイルスの国産のワクチンが初めて実際の接種で使えるようになります。
製薬大手の「第一三共」は、今年9月に新型コロナウイルスのオミクロン型の派生型「XBB」系統に対応するワクチンの承認申請を行い、厚労省は、11月に開かれる専門家部会での議論を経た上で正式に承認する方針です。
このワクチンについて、厚労省は承認後に、140万回分を購入することで会社と合意したと発表しました。
国内の新型コロナウイルスのワクチン接種では、これまで海外の製薬メーカーのものが使われ、国産のワクチンとしては、今年8月に「第一三共」が開発した「従来型」のワクチンの製造・販売が承認されましたが、実際の接種では使われていませんでした。
今回の「XBB」系統対応ワクチンが承認されれば、早ければ12月上旬から自治体に配送され、国産のワクチンが初めて実際の接種で使えるようになります。
厚労省によると、合意したワクチンはアメリカのファイザー製、モデルナ製と同じメッセンジャーRNAワクチンで、「XBB・1・5」に対応。追加接種用で、12歳以上が対象となります。
武見敬三厚労相は閣議後会見で、「ようやくできた。もっと早くほしかったというのが正直な感想」と述べました。購入額は明らかにしていません。
2023年11月17日(金)
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