大麻に近い成分を含むグミを食べた人が体調を崩して相次ぎ搬送された問題で、厚生労働省の指定薬物部会は21日、東京都内のグミ販売店で見付かった製品から検出された合成化合物HHCH(ヘキサヒドロカンナビヘキソール)を指定薬物に指定することを了承しました。
22日に指定薬物に追加し、10日後の12月2日から所持や使用、流通が禁止される見通し。
厚労省はHHCHに似た別の成分が新たに流通する可能性があるとして、構造が似た成分をまとめて禁止する「包括指定」も検討しています。
HHCHは、大麻由来の違法成分で幻覚や意識障害を引き起こすTHC(テトラヒドロカンナビノール)と構造が似ているものの、規制対象にはなっていませんでした。
THCに似た成分を含む製品の流通が近年続き、厚労省は医薬品医療機器法に基づいて指定薬物への追加を進めています。昨年3月にHHC(ヘキサヒドロカンナビノール)、今年8月にはTHCH(テトラヒドロカンナビヘキソール)を規制対象に追加しました。
厚労省麻薬取締部はグミの製造会社「WWE」(大阪市)と東京都や大阪市の販売店などに立ち入り検査を実施。見付かったグミの鑑定を進め、一部からはすでにHHCHが検出されています。
健康被害が多く報告されているのを受け、武見敬三厚労相は「重大な保健衛生上の問題だ」として速やかに指定薬物に指定する意向を示していました。
2023年11月22日(水)
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