JA全農いわてが販売した岩手県産の小麦「ナンブコムギ」からおう吐などを起こす恐れがある「かび毒」が検出され、この小麦を使っていた菓子店などで製品の自主回収や廃棄が進められています。JAなどによりますと、これまでのところ健康への被害の訴えは確認されていないということです。
JA全農いわてによりますと、かび毒が検出されたのは昨年・2022年産の県産小麦「ナンブコムギ」で、11月9日、販売先の東京都の製粉会社からかび毒が検出されたという連絡があり、JAがこの小麦を回収して検査したところ、11月17日、基準値の3倍から4倍のかび毒が検出されたということです。
なお、販売前のJAの検査では、基準値を超えるかび毒は検出されていなかったということです。
内閣府の食品安全委員会によりますと、赤カビによるかび毒は一度に大量に食べた場合、おう吐や食欲不振、それに下痢などの症状が出る恐れがあり、熱に強く、加工や調理をしても毒性はほとんど減らないということです。
また、別の製粉会社を通じて昨年・2022年産の県産小麦「ナンブコムギ」を購入している盛岡市にある老舗の南部せんべい店「白沢せんべい店」では、27日昼すぎから臨時休業して製品の自主回収や廃棄作業に当たっているということです。
岩手県も、流通状況などの情報を収集しながら自主回収が進むよう業者を支援する考えです。
JAや「ナンブコムギ」を購入した店舗によりますと、これまでのところ健康への被害の訴えは確認されていないということです。
JA全農いわての担当者は、「産地や収穫時期、販売数量など正確な情報について確認を進め、速やかに公表したい」としています。
2023年11月28日(火)
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