世界保健機関(WHO)は、中国の子供たちの間で肺炎が増加し、クラスター(感染者集団)が発生しているとして、中国に詳細な情報提供を要請しました。一方、中国当局は、発熱やせきなどの症状が特徴の「マイコプラズマ肺炎」が流行しているなどとして、注意を呼び掛けています。
WHOは22日、中国北部で10月中旬以降、インフルエンザのような症状の患者が過去3年間の同じ時期と比べて増加しているなどとする声明を発表しました。
それによりますと、国際感染症学会が21日に子供たちの間で肺炎が増加しクラスターの発生を報告したとしています。
一方、中国の保健当局、国家衛生健康委員会は11月13日に記者会見を開き、「今年は北部を中心に発熱やせきなどの症状が特徴の『マイコプラズマ肺炎』が流行し、3歳以下の子供が感染するなど低年齢化の傾向がある」と注意を呼び掛けていました。
また、インフルエンザの感染も広がっているとして、中国当局は新型コロナウイルスなどとともに監視を強めると強調しています。
こうした状況を受けて、WHOは中国に対し、呼吸器疾患の増加や子供のクラスターに関する情報提供を要請するとともに、中国国民に対し、各種予防接種、患者との距離の確保、不調の際の自宅待機、日常的な手洗い、適切なマスク着用といった予防措置を呼び掛けています。
2023年11月23日(木)
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