気象庁は4日、昨年・2023年の日本の年間平均気温(確定値)が、平年値(2020年までの30年間平均)を1・29度上回り、1898年(明治31年)の統計開始から最も高くなったと発表しました。なお、平均気温は、都市化による影響が比較的小さく、特定の地域に偏らないように選定された全国15地点(網走、根室、寿都、山形、石巻、伏木、飯田、銚子、境、浜田、彦根、宮崎、多度津、名瀬、石垣島)の観測値に基づく計算です。
これまでの最高は2020年の平年プラス0・65度で、大幅に記録を更新しました。特に近年は高い傾向が続いており、2019~2023年が観測史上の上位5番目までを占めます。
気象庁によると、2023年は春(3~5月)と夏(6~8月)、秋(9~11月)の3季連続で過去最高を更新。月別でも、3、7、8、9月が統計史上最も高くなりました。
2023年の全国最高気温は、8月5日に福島県伊達市、10日に石川県小松市で記録した40・0度。群馬県桐生市では、最高気温35度以上の猛暑日を46日観測し、年間の最多日数を更新しました。秋になっても暑さは収まらず、東京都心では11月7日に27・5度に達し、都心の11月観測史上最高を100年ぶりに塗り替えました。
温暖化に加え、春から秋にかけて偏西風が北寄りを流れて暖かい空気に覆われやすく、日本の南で高気圧の勢力が強かったためだといいます。
全国149地点の観測に基づく2023年の地域別平均気温では、北日本(北海道・東北)が平年を1・8度、東日本が1・4度上回り、統計開始以来最高。西日本も0・9度上回り、1998年と並んで最も高くなりました。
年間降水量は、台風や前線の影響が少なく、高気圧に覆われて晴れた日が多かったことから、東日本では平年の95%、西日本では99%、沖縄・奄美で90%と少なくなりました。北日本は100%でした。
2024年1月5日(金)
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