広島県東広島市は22日、市内の井戸水から、健康への影響が懸念される有機フッ素化合物の「PFAS(ピーファス)」が国の暫定目標値(1リットル当たり50ナノグラム)の300倍に当たる濃度で検出されたと発表しました。市は県とともに発生源の調査のためとして、近くにあるアメリカ軍施設に関する情報の公表などを国に要望しています。
市は、昨年11月に市内にあるアメリカ軍の川上弾薬庫近くの瀬野川下流で目標値を超す濃度のPFASが検出されたことなどを受け、今年1月に付近の井戸水について、計58地点で調査しました。
その結果、15地点の井戸水から暫定目標値を超す濃度のPFASが検出されたといいます。そのうち、瀬野川上流の水路近くの井戸水から暫定目標値の300倍の1リットル当たり1万5000ナノグラムの値が検出されました。
井戸水は飲用されており、市は専門家らによる委員会を立ち上げて汚染範囲の特定を進める方針。数値が高かった井戸を利用する世帯の希望者を対象に、健康診断をすることも検討しています。
記者会見した高垣広徳市長は、「発生源の特定が課題だ」と述べました。
国内ではアメリカ軍基地の周辺で、高濃度のPFASが検出される例が出ています。市は19日に防衛相に要望書を提出し、アメリカ軍に対して川上弾薬庫に関する情報の公表や対応を要求するよう求めました。また、国に対して発生源の調査も要望しています。
2024年2月23日(金)
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