新興家電メーカーのシリウス(東京都台東区)は、ベッドで寝たまま体を洗えるシャワーを開発したと発表しました。お湯を噴射すると同時に吸い取ることで、布団やシーツなど周囲をぬらさずにシャワーを浴びることができます。体が不自由な人の介護向けに、医療機関や特別養護老人ホームなどでの用途を想定しています。
新製品「スイトルボディ」を3月21日に発売します。同社によると、ベッド上で体を洗えるシャワーは世界初だといいます。別売りのノズルを取り付けることで髪も洗えます。専用の液体せっけんも開発しました。ボタンで切り替えながら、せっけんとお湯を吹き出し口から出して使用します。
大きさは縦23センチメートル、横45センチメートル、重さは5・5キログラム。掃除機のような形状で持ち運びやすくしました。水タンクの容量は1・8リットル。お湯の温度はセ氏38〜42度で、1度ずつ調整可能。価格は18万4800円に設定し、代理店を通して販売します。
まず医療機関や特別養護老人ホーム、訪問介護事業者などに販売します。すでに千葉県内の特別養護老人ホームと受託介護事業者に試験導入をしています。中国などアジア4カ国・地域にも展開を計画しており、今春にも台湾で発売する予定を掲げています。将来的にはクラウドファンディングを活用して個人向けにも販売する方針で、2024年度は国内で2万台、海外で1万台販売する計画です。
亀井隆平社長は、「ベッドに寝かせたまま全身を洗える新しいお風呂の選択肢として広まってほしい」としています。
亀井社長は1970年の大阪万博で体を自動で洗う「人間洗濯機」を披露した三洋電機出身。今回の新商品「スイトルボディ」を「現代版人間洗濯機」と位置付け、「来年の大阪・関西万博への出展を目指し、世界の介護問題解決の一助になりたい」と意気込んでいます。
2024年2月10日(土)
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