2024/06/10

🟧旧優生保護法を巡る浜松市75歳女性の裁判、国が控訴 賠償命令に不服 

 旧優生保護法(1948年~1996年)のもとで不妊手術を強制されたとして、視覚に障害がある浜松市の75歳の女性が起こした裁判で、国の賠償責任を認めた判決を不服として、国は7日、東京高等裁判所に控訴しました。

 浜松市の武藤千重子さん(75)は、旧優生保護法のもと、視覚に障害があることを理由に1977年に不妊手術を強制されたとして、国に3300万円の賠償を求めています。

 5月27日、静岡地方裁判所浜松支部は旧優生保護法は憲法に違反すると判断し、「子供を産みたいという希望や夢を理不尽にも奪われた原告の苦痛は甚大だ」と指摘して国の賠償責任を認め、1650万円を支払うよう命じました。

 最大の争点だった不法行為から20年で損害賠償請求権が消滅する「除斥期間」について、賠償請求の権利行使が困難な状況だったとし、適用は「著しく正義・公平の理念に反する」と認めませんでした。

 この判決を不服として、国は7日東京高等裁判所に控訴しました。

 原告側の大橋昭夫弁護団長は、「国が被害の実態を直視していれば控訴できないはずで、納得できない。原告も高齢なので1審の判決で安心させてあげたかったが、2審でも引き続き闘っていきたい」と話しています。

 旧優生保護法を巡っては、最高裁判所大法廷が同様の裁判のうち、上告されている5件を審理していて、今年7月3日に判決を言い渡し、統一判断を示す見通しです。

 2024年6月10日(月)

0 件のコメント:

コメントを投稿

🟦高齢者の推計人口は過去最多3625万人、総人口のほぼ3割 就業者数も914万人と過去最多 

 総務省は15日、65歳以上の高齢者の推計人口を発表しました。15日時点の高齢者は前年比2万人増の3625万人、総人口に占める割合も前年比0・2ポイント上昇して29・3%となり、いずれも過去最多を記録しました。  昨年の高齢者の就業者数も914万人と20年連続で増加し、過去最多...